JRで行く九州観光情報「菊池渓谷・原尻の滝」
自然の懐に抱かれて、マイナスイオンを深呼吸 〜菊池渓谷・原尻の滝〜
【ページ公開日:2009年5月16日】
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九州には数々の水の名勝がある。そのほとんどは、30万年前から9万年前の間に起こった4度の阿蘇山噴火によるものとされている。最も大規模だった9万年前の噴火は、九州の約半分に火砕流が広がったとも言われ、世界最大級のカルデラ大地を生み出すと共に、荘厳かつ優美な水の名勝をかたちづくった。
阿蘇くじゅう国立公園内にある『菊池渓谷』は、九州が誇る水の名勝の代表格。阿蘇の厳しさと恩寵によってかたち作られた景観は、見るものを魅了せずにはおかない。また、火砕流でできた凝結溶解岩を、緒方川の水が長い年月をかけて削り落としてかたちづくった『原尻の滝』の造形美も捨てがたい。九州と言うと、「阿蘇=火の国」というイメージが強いだろうが、実は九州は幾多の水の名勝を擁する “水の国”でもある。
新緑が芽吹き、一気に華やいだ雰囲気になる春、川にダイブする子どもの声が響く夏、色づいた紅葉が渓流を赤く染める秋、そしてどっしりとした重厚感のある空気が大地の息づかいを感じさせる冬。『菊池渓谷』は、四季や訪れる時間で全く違う表情を見せる。
天然の広葉樹林や瀬、滝、川からなる渓谷の広さは1180ヘクタール。東京ドーム約900個分にあたる。最小限の整備以外は無駄な観光開発が行われておらず、山にはキジやフクロウなどの山鳥の鳴き声が響き、森には野ウサギやキツネなどの動物たちが自然のままに暮らしている。
渓谷入口から遊歩道を通り、最初に出会うのは『黎明の滝』。飛散する水しぶきに朝日が差し込むと、一面に霧が立ちこめ夜明けを思わせることが名前の由来だ。水は苔のむした岩を沿うように流れ、水量が多い時期はさらにその水脈が二股に分かれ、一層迫力を増す。


上流には、竜が住んでいたと言われる『竜ヶ淵』と『天狗滝』、そして菊池渓谷観光のクライマックスとも言える『四十三万滝』がある。『四十三万滝』という名前には、75年前に地元新聞社が実施した景勝地投票で43万票を獲得して1位になったことからこの名が付いたという説もある。
『菊池渓谷』の周辺では、文政6年(1823年)に細川藩が植林した杉の木を今に受け継ぐ豊かな自然を満喫できる。現在は日本名水100選、日本森林浴の森100選、熊本の自然100選、日本の滝100選、水源の森100選など数々の称号を得ている。往復1km約30分の癒しのコース、往復2km約1時間のマイナスイオン満喫コースなど、推奨されている散策ルートもあり、気軽に森林浴が楽しめる。
水と緑に包まれてマイナスイオンをたっぷり浴びた後は、周辺の観光スポットにも足を運びたい。『菊池渓谷』は、良質の湯処が近いのも特長。長寿の湯、化粧の湯と呼ばれる『菊池温泉』、趣ある温泉郷『山鹿温泉』など、地元住民から根強く支持されている温泉を擁している。これも阿蘇の厳しい自然の恩寵の一つと言えるだろう。
横に広く伸びる北米のナイアガラの滝に形状が似ていることから、“東洋のナイアガラ”と形容される『原尻(はらじり)の滝』。本家ナイアガラと比較すると10分の1以下の規模ではあるが、幅120m、高さ20mから繰り出される水流は、国内で類を見ないほど豪快で勇ましい。
毎年8月13日〜15日の夜には滝全体がライトアップされる。夜空に浮かび上がる『原尻の滝』の幻想的な姿は天の川を思わせる。


滝全体を一望するなら、滝の下流にある吊り橋(高さ22m、長さ90m)を渡ってみたい。木製のため少々の揺れはご愛敬。その代わり、真正面にはこの場に立った者だけが拝める雄大な景色が広がる。
間近で迫力を感じられるのも原尻の滝ならではの魅力の一つ。滝壺近くまで伸びる河原に足を伸ばせば、迫り来る天然のシャワーに自ずと感嘆の声があがる。さらに極致を味わいたいなら、予約制の滝壺ボートへ。運が良ければ、轟音と共に浮かび上がる七色の虹に出会うことができる。『原尻の滝』周辺は4月には約30万本のチューリップが花開き、最も華やぐ季節を迎える。
九州には、『菊池渓谷』『原尻の滝』以外にも水の名勝がまだまだ沢山ある。噴火という自然の暴力が、一方で数々の美しい水の名勝を生み出したと思うと、自然の厳しさと優しさの両面を感じずにはおれない。この大地に秘められているパワーは、私たちが思っている以上に強く、貴いものなのかもしれない。
(取材協力: あじこじ九州)
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JR東海の菊池渓谷・原尻の滝情報。
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